骨粗鬆症を防ぐ新しい薬が発売されています
近年、骨粗鬆症に因る骨折等で、生活の質が著しく低下している高齢者が増加しています。この骨粗鬆症の予防および治療方法の一つとして、骨を丈夫にする薬を服用する方法があります。
治療薬には、活性型ビタミンD3製剤などの小腸からのカルシウム吸収を促進するタイプや、女性ホルモン製剤などの閉経以降の骨の減り方を少なくするタイプなど、様々な種類の製剤があります。その中でも、最近、治療効果が高いという理由で注目されているものに、ビスフォスフォネート製剤(商品名:ボナロン・フォサマック)があります。
これらの製剤は、骨の新陳代謝の過程に作用し、骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する作用があり、骨折の発生頻度を減少させ、骨密度を増加させるといった優れた特徴を持ちます。しかしながら、服用方法が特殊であること、服用後の動作に制限があることなどから、服用を困難にしていました。
最近では、週に一度の服用でその効果が持続されるタイプの製剤が発売されており、治療薬の主流となってきています。この製剤により、服用が週一回で済むため様々な制限が軽減され、今までその制限により服用を中止せざるを得なかった方でも、服用を再開している割合が高くなってきています。また、服用により起こる副作用の一つとして、胃部不快感や胃炎といった症状が現れることがありますが、週一回の服用となることでそれらも軽減されます。
【参考】 服用方法
・週一回朝起きた時(食事の前)コップ一杯の水で服用 |
・服用後30分は… |
水以外飲んだり食べたりしない |
横にならない |
立つ・歩く・座るなどからだを起こした状態で過ごす |
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