痛風ってどんな病気?
痛風とは、尿酸の結晶が関節に沈着して起こる病気で、関節が赤く腫れあがり激しく痛みます。
血液中の尿酸値が正常範囲を超えた状態を高尿酸血症といいます。痛風発作(痛み)は、この高尿酸血症を放置しておくと起こります。
高尿酸血症の原因には、肥満・飲みすぎ・食べ過ぎ・ストレス・遺伝などがあげられます。最近では、食生活の欧米化・アルコールの過剰摂取により発症者の若年化が進んでいます。また、高尿酸血症になると、腎臓結石や腎障害を起こすこともあり、高血圧症や高脂血症などの生活習慣病、脳血管障害や心筋梗塞などの合併症も起こし易くなるので注意が必要です。
【日常生活で注意すること】
1.標準体重にコントロールする
2.飲酒は控えめにする
ビールは多くのプリン体(=体内で尿酸の原料となる物質)を含みます。
飲み過ぎに注意し、休肝日を作りましょう。
3.プリン体を多く含む食品は摂り過ぎない
例 : レバー類・干物など
4.アルカリ性食品を多く摂り、バランスの良い食生活を心掛ける
5.適度な運動をし、心臓や腎臓が悪くなければ水分を多く摂り、尿量を増やすように心掛ける
6.定期的に尿酸値を調べる
7.薬の服用が必要な場合は、医師の指示に従う
【代表的な治療薬】
(1) 痛風の発作時の薬
@ コルヒチン: 発作の予兆時・初期に有効です。
A 消炎鎮痛薬: 痛みに応じて、短期間だけ服用します。但し、腎機能低下や消化性潰瘍を治療中の人などは、使用できないことがあるので医師に申し出てください。
(2) 尿酸値を下げる薬
@ 尿酸の産生を抑える薬: アロプリノール
A 尿酸の排泄を促進する薬: ベンズブロマロン、プロベネシド
(3) 尿をアルカリ化する薬: クエン酸カリウム、ナトリウム水和物
尿酸値を直接下げる訳ではありませんが、酸性化による尿路結石を予防します。
※尿酸値を下げる薬を普段服用していない人に痛風の発作が起こった場合
まずは発作(痛み)治療を行い、1〜2週間後の発作が落ち着いた時期から尿酸値を下げる薬の服用を開始するのが一般的です。
※尿酸値を下げる薬を普段服用している人に痛風の発作が起こった場合
服用を中断すると発作がひどくなる場合があるので、尿酸を下げる薬はそのまま続けて服用します。
【服用に関して注意すること】
・「尿酸値を下げる薬」や「尿をアルカリ化する薬」は長期間の服用が必要ですので、医師の指示に従って下さい。
・「尿酸値を下げる薬」の服用初期に痛みが増す場合がありますが、のみ続けることにより症状が安定してきますので、指示通りに服用を続けてください。
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