メニエール病とは?
メニエール病とは、回転性めまい、耳鳴り、難聴などが重なり合って起こる病気です。原因は、耳の奥に内耳(中耳炎を起こす場所より奥)という器官があり、内耳には、「聞こえを司る蝸牛(かぎゅう)」と「バランスを司る前庭(ぜんてい)」というところがあります。ここに「内リンパ」という部分があり、中には内リンパ液が循環・吸収され一定量に保たれ流れています。この内リンパ液が過剰にできたか、吸収障害で水腫(内リンパ水種) を起こすことにより、内耳の内圧が上がるからです。
○ 症状
・回転性めまい・・一点を軸にして、目の前の景色がグルグルと回るめまいです。軽い場合で3分から数時間、重い場合では2、3日続くこともあります
・頭痛・・・・・・・・・・頭が重く感じられ、圧迫感のある痛みです
・難聴・・・・・・・・・・低音が聞き取り難く、逆に高音は響いて聞こえます
・耳鳴り・・・・・・・・キーンという高い金属からゴォーといった低い音の場合まであります
・吐き気、嘔吐
○ 発作(症状)が起きたときの対処方法
めまいの酷い時は、動き回ると危険ですから、耳の症状で平衡感覚や聴力に異常が出ている側を上にし、頭を動かさないようにして休み、めまいが落ち着くのを待ちます。休む時は、暗く静かな場所が望ましく、目を冷やすのも効果的です。また、抗めまい剤や吐き気止めなどの頓服薬が処方されていれば直ぐに服用します。
○ 種類
・蝸牛型メニエール病・・・・めまいが起こらないメニエール病
・前庭型メニエール病・・・・めまい発作を繰り返します
・両側性メニエール病・・・・両方の耳に症状が出ます
○ 治療方法
治療方法は、薬による対症療法が基本的ですが、酷いめまいが反復する場合には、手術(内リンパ嚢開放術や前庭神経術など)をする方法もあります。
<代表的な治療薬>
・抗めまい薬・・・・・・・セファドール、メリスロンなど
・自律神経調整薬・・・グランダキシン、ソラナックスなど
・ビタミン剤・・・・・・・メチコバールなど
・利尿剤・・・・・・・・・・・イソバイド(内リンパ水腫を軽くする)など
・代謝改善剤・・・・・・・アデホスコーワなど
メニエール病は、直ぐに良くなるものではありませんので、長期間の通院も覚悟しておかなければなりません。
○ 日頃から注意すること
・ストレスを溜めない
・水分を摂り過ぎない(内リンパ水腫が悪化する)
・カフェインを摂り過ぎない(副作用としてめまいを引き起こす)
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