冬に要注意! ノロウイルス!!
【症状】
潜伏期間は、1〜2日程度で、発症すると下痢(激しい水様便)、嘔吐、時に発熱を伴うこともあります。
【治療】
特効薬はありません。吐き気止めや整腸剤などの対症療法が一般的で、脱水症状を起こさないように水分の補給が大切です。家庭においては、スポーツドリンクあるいは0.9%の食塩水(食塩0.9gに水を加えて100mlとしたもの)を、電子レンジなどで人肌に温めて飲むことが推奨されています。
電解質を含まない湯冷まし、お茶などは、水分の吸収が遅いです。
【感染経路】
1.ウイルスに汚染された食品を食べて感染
食中毒は、二枚貝によるものが多いといわれてきましたが、最近は知識が浸透し、貝による食中毒は年々低下しています。
2.感染した患者の糞便や嘔吐物による感染
感染事例の約6割を占めます。汚物を処理したときに少量のウイルスが手指、衣服、器物などに付着し、そこから食品を介して感染する場合と、ウイルスが含まれている糞便や嘔吐物が乾燥して空中を浮遊し、その空気を介して感染することもあると考えられています。
従って、二次感染の予防が大切になってきます。
【予防と対策】
1.帰宅時、トイレの後、食事前、調理前は流水、石鹸で手を洗う。
石鹸自体は、ウイルスを失活化する効果はありませんが、物理的に洗い流すことが予防につながります。
2.貝類は十分加熱して調理し、まな板、包丁は、熱湯で消毒する。
3.入浴の際は、まずお尻を洗い、病原体を落とす。
下痢症状のある患者の入浴は、最後にした方が良いでしょう。タオル、バスタオルの共用はやめる。
4.嘔吐物、下痢便の処理
手袋、マスクを着用し、汚染物は消毒液をかけて飛散しないよう袋に密閉して処分する。
5.殺菌消毒
次亜塩素酸ナトリウムと加熱が有効です。
感染者がいる場合、トイレ、ドアノブ、蛇口、手すり等を消毒。
消毒の対象が布等の耐熱性のあるものの場合、熱湯(85℃1分)で消毒。
消毒液の作り方
用途 |
濃度 |
次亜塩素酸ナトリウム 5% |
加える水 |
家具・器具・物品の消毒 |
0.02% |
5ml |
1250ml |
汚染された便座、床等の消毒 |
0.1% |
5ml |
250ml |
※身近にある次亜塩素酸ナトリウムの家庭用品としては、ハイター、ブライトなどがあります。
(ハイターの出荷時の次亜塩素酸ナトリウムの濃度は、約5%です。)
|