こどもの薬〜飲ませ方と注意点〜
こどもが病気になったときに一番困るのは、処方された薬を嫌がって飲んでくれないことです。
少しでも薬が飲みやすくなるよう、飲ませ方の工夫や注意点などを紹介したいと思います。
<新生児〜乳児期(生後0〜1ヶ月未満)〜(1ヶ月〜1歳未満)>
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水薬の場合
<ほ乳瓶の乳首で>
ほ乳瓶を使う赤ちゃんなら、空の乳首を口に含ませ、ちゅぱちゅぱ吸い出したらそこに薬液を入れて吸わせます。
<スポイドで>
スポイドで薬液を吸い上げ、ほっぺの内側に流し込みます。(ほっぺの内側だと味がわかりにくいです。またのどの奥の方に入れると、咳き込みやすいので要注意〉
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粉薬の場合
・お薬をほんの少量の水で練って、練りわさび程度の硬さにし、こどもの上顎やほっぺの内側に塗り付けるようにしてください。
・薬をミルクに混ぜて飲ませると、ミルクの味が変わったり、薬の臭いがミルクに移ったりしてミルク嫌いの原因になります。
・粉薬の中には、原薬の苦みをカバーするためにコーティングをしているものが多く、酸性のジュース等で服用したり、溶かしてから時間が経つと、コーティングが溶解して苦みを発現するくすりもあります。
・「はちみつ」は味も濃く、臭いも強いためお薬の味をごまかすのにはいいですが、1歳未満のお子様には、ボツリヌス菌感染の原因になるので、「はちみつ」を使用しないでください。
<幼児期(1〜5歳)>
味覚や好き嫌いが多様化し、本人の意志が出てくるため、服用が難しくなってきます。
基本的には、薬を他のものに混ぜず、水やぬるま湯で飲ませる習慣をつけさせます。
嫌がるときは、服用補助ゼリーやチョコレート味のアイス、ココアなどを加えると良いでしょう。
薬を嫌がって激しく泣くこどもに無理に飲ませると、薬が気管に入ってしまうことがあるので、
いったん休んで様子をみてから適切な方法を考えます。
服用時には、苦い薬を甘いとごまかしたり、しかったりせず、薬がどうして必要なのかをちゃんと説明して、飲めたら褒めてあげることが大切です。
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