「自分の骨密度」を知っていますか?
「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」、よく聞く病気の名前です。この病気は、骨密度の減少により自分自身の骨そのものが弱くなる病気です。女性が特に多く発症し、閉経後に急激な骨密度の減少が見られます。
この病気が進行すれば、僅かな衝撃であっても骨折したりする状態になります。骨粗鬆症に伴う骨折の代表的なものは、脊椎圧迫骨折(背骨の一部が、体の重みで押しつぶされ、徐々に腰が曲がってしまう骨折)と大腿骨頚部骨折(足の付け根の太い骨が折れてしまう骨折)で、日常生活に大きな影響を及ぼします。
骨密度の低下は、自覚症状に乏しく日頃からの予防が重要となります。骨折してから気づいたのでは遅いですから、日常生活を直ぐに見直して、骨に良い食事や運動を心がけましょう。
十分な骨密度を保つためには、骨の材料となるカルシウム、骨代謝を盛んにするビタミンD、骨の形成を促すビタミンKを十分に摂りましょう。また、骨を強くするには適度な運動も大切です。日常生活の中で階段の上り下りや散歩などを取り入れ、運動量を増やすだけでも効果があります。そして、40歳以上になれば5年に一度、骨密度を測定して、自分の値を知っておきましょう。
バランスのとれた食生活を心がけ、骨粗鬆症を予防することは、健康的で生き生きとした日常生活を送る上でとても重要なことです。
【骨密度の測定について】
骨密度の測定は、骨塩(骨の中のカルシウム、リンなどの総称) の量を計測し、骨の強度を推定するのが骨量検査で、MD法、DXA法、超音波法が代表的な検査法です。
1.MD法(手部X線骨密度測定法)
アルミニウム階段という濃密表と手とを並べてX線撮影をし、第二中手骨(手の中に隠れて見えない人差し指の骨)の状態と濃密表とをデンシトメーターという装置を用いて比較し、骨塩量を決定します。
コンピュータを用いる簡便な検査法で、精度も高く、健診でよく用いられます。
濃密表と比べ、手の骨の濃度が薄かったり、骨の太さが細かったりした場合は、骨粗鬆症と診断されます。
2.DXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)
高いエネルギーと低いエネルギーのX線では、骨の透過度が違います。この性質を利用し、高低二種類のエネルギーのX線を照射し、骨密度を測定します。骨粗鬆症かどうか、確実に診断できます。
3.超音波法
超音波を身体に当てると、骨の部分で、伝わる強さや速さが変わります。この性質を利用して、ひざ、かかとの骨の骨密度を測定します。
【カルシウムを摂る方法】
カルシウムを上手く取るには、まず、乳製品を毎日欠かさず摂ることです。ミルクですと、その量は1日にコップ1杯で十分です。次に、毎日の食事に、小魚や野菜を使用したメニューを入れる事です。しらす・大根・小松菜などは、ちょっとした1品料理に加えやすいのではないでしょうか!?
【ビタミンDを摂る方法】
ビタミンDは、カルシウム吸収率を上げてくれる栄養素なので、是非食事に取り入れましょう。ビタミンDの多い食品には、サンマ・サバ・ブリ・シイタケ・マイタケなどがあります。また食後に、日光に当たると、なお良い効果が得られるので、習慣にして下さい。
【ビタミンKを摂る方法】
緑黄色野菜や納豆などを定期的に摂取してください。そうすれば、ビタミンKが不足することはありません。
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