風邪という病気は、医学的には存在しません。鼻やのどに急性の炎症が起こる疾患を、総称して「風邪」または「風邪症候群」と言います。
原因のほとんどはウイルスですが、マイコプラズマ(関節症や肺炎などの原因になる)などの細菌、ダニやスギ花粉などに対するアレルギー、空気の乾燥、刺激性のガスなどが原因となることもあります。
風邪を引いた人の「くしゃみ」や「咳」で空気中に飛散した病原ウイルスが、人の鼻やのどから体内に入り上気道に付着し、体の細胞内で増殖します。これが感染経路です。予防策として、外出からの帰宅時には手洗い・うがいを励行し、冬場だけではなく普段から行うように心掛けましょう。また、寝不足、過労、栄養不足、生活リズムの乱れなども風邪を引きやすくする原因となります。
もし、引いてしまった時は、マスクなどをして他の人に風邪を移さないように心掛けてください。尚、引きはじめや発熱時は、特に感染力が強いので注意が必要です。
主な症状は、粘液分泌過剰による鼻水や痰、のどの腫れによる痛み、発熱、咳などです。これらの症状は、人体がウイルスと闘っているために起こるもので、症状が酷くなければ咳や鼻水は、敢えて止める必要はなく、体を暖かくして水分もしっかりと補給し安静にして過ごしましょう。ただし、39度以上の発熱、激しい咳やのどの痛み、鼻汁が黄色や緑色で濁っているなど症状が重い場合は、直ぐに医師の診察を受けてください。