OTC医薬品とは?
OTC医薬品とは、医師の処方箋により調剤される「医療用医薬品」ではなく、ドラッグストア等でご自身が選んで購入できる「一般用医薬品」のことです。通称「大衆薬」や「市販薬」と呼ばれてきましたが、2007年より国際的表現の「OTC医薬品」に呼称が統一されました。
OTC ===
英語の【Over The Counter】の略で、カウンター越しにお薬を販売する形式に由来しています。
1.OTC医薬品の分類について
薬事法の改正により、2009年6月からドラッグストア等で薬剤師や登録販売者に相談し、症状に合った薬をより安心して購入できるように販売方法が変わりました。その際、OTC医薬品を、含有する成分により副作用、相互作用(飲み合わせ)、使用方法の難しさ等の項目で、「第1類医薬品」、「第2類医薬品」、「第3類医薬品」の3種類に分類し陳列棚やパッケージ等にも表示することになりました。
この医薬品は、調剤用医薬品と同等の成分を含み、OTC医薬品として使用された実績が少なく、服用や使用するに当り、相互作用、副作用等の項目で特に注意が必要な医薬品です。
スイッチOTC医薬品(医療用として長い期間使用され、成分の有効性や安全性が認められ、一般用医薬品に転換「スイッチ」された医薬品)やダイレクトOTC医薬品(日本国内での医療用医薬品としての使用実績のない成分が、そのままOTC医薬品として販売された医薬品)が、これに相当します。
代表的な薬には、H2ブロッカー含有胃腸薬、一部の発毛剤等があります。また、最近発売された花粉症薬もこの第1類医薬品に該当します。
この医薬品は、OTC医薬品として使用された実績があるものの、服用や使用するに当り、副作用、相互作用等の項目で安全性上、注意が必要な医薬品です。この中でも、特に注意を要するものを指定第2類医薬品としています。
代表的な薬には、主な風邪薬、解熱鎮痛剤、胃腸鎮痛鎮痙剤等があります。
この医薬品は、服用や使用するに当り、副作用、相互作用等の項目で安全性上、多少の注意が必要な医薬品です。
代表的な薬には、ビタミンB・C主薬保健薬、整腸剤、消化剤等があります。
※副作用の全くない薬はありません。必ず、説明書を読み、用法用量を守りましょう。ただし、服用や使用しても症状が改善されない、症状が重くなったといった場合は、直ぐに医師の診察を受けるようにしましょう。
2.OTC医薬品の販売に対する販売可能有資格者とその業務について
OTC医薬品分類 |
対応する専門家 |
情報提供 |
相談対応 |
第1類医薬品 |
薬剤師 |
文書での情報提供(義務) |
義務 |
第2類医薬品 |
薬剤師または
登録販売者 |
努力義務 |
第3類医薬品 |
規定なし |
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