骨粗しょう症とは?
骨の強度が低下し、骨折がおこりやすくなる病気です。
予防するには、@食事療法、A運動療法などがありますが、骨粗しょう症と診断された場合は、B薬物療法が中心となります。
●骨粗しょう症チェックシート
1. |
運動が苦手 |
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12. |
魚や豆腐をあまり摂らない |
2. |
やせ形で小柄 |
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13. |
タバコをたくさん吸っている |
3. |
幼いころから偏食 |
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14. |
コーヒーをよく飲む |
4. |
身長が低くなった |
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15. |
アルコールをたくさん飲む |
5. |
背中が丸くなってきた |
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16. |
両親が大腿部、頸部骨折をしたことがある |
6. |
若い頃から生理不順が頻回にある |
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17. |
胃の摘出手術を受けている |
7. |
閉経している |
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18. |
ステロイドを内服している |
8. |
急激なダイエットをしたことがある |
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19. |
リウマチにかかっている |
9. |
日光にあたらない生活をしている |
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20. |
若い頃に卵巣摘出手術を受けている |
10. |
ささいな事で骨折をしたことがある |
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21. |
逆流性食道炎にかかっている |
11. |
牛乳や乳製品をあまり摂らない |
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目安として、チェックシートで「半分(10個)以上」当てはまったら、専門医師に相談しましょう。
骨折などの大きな怪我を予防するには、早めの検診が重要です。
●骨粗しょう症の検査方法
A)骨量(骨密度)の検査
骨量(骨密度)の検査は、背骨、太ももの付け根、足のかかと、手指などの骨で測定します。
B)レントゲン検査
骨が折れていたり、つぶれていたり、変形していないか、あるいは折れやすい状態になっていないかを調べます。また、他の病気と区別するためにも行ないます。
C)尿・血液検査
骨の代謝のバランス(骨の破壊と形成の様子)やビタミンKの状態などを検査します。
●骨粗しょう症の治療
@ 食事療法
カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど骨密度を増加させる栄養素を積極的に摂り、骨を丈夫にしましょう。
栄養やカロリーのバランスが良い食事を規則的に摂ることが重要です。
・カルシウムを多く含む食品(摂取推奨量は1日700〜800mgです)
牛乳 乳製品 小魚 小松菜 大豆製品など
・ ビタミンDを多く含む食品
鮭 サンマ カレイ シイタケ キクラゲなど
・ ビタミンKを多く含む食品
納豆 ほうれん草 ニラ ブロッコリー キャベツなど
※血流をよくする薬を飲んでいる方はビタミンKを摂りすぎると薬が効きにくくなることがあるので、かかりつけの医師に相談しましょう。
A 運動療法
床の雑巾がけに買い物など、日常の家事や散歩でも良いので、自分にあった適度な運動を、毎日続けることが重要です。
足腰が弱くなった人や身体を動かすのが困難な人のための運動としては、「水中歩行」や「水中ストレッチ」などがおすすめです。
※ただし、あくまでも無理は禁物です!!
B 薬物療法
<現在使われている主な薬>
・活性型ビタミンD3製剤
小腸からのカルシウムの吸収を増大させる効果があります。
・ビタミンK2製剤
骨形成を促進する作用があり、骨折の予防効果が認められています。
・女性ホルモン製剤(エストロゲン)
女性ホルモンの減少に起因した骨粗しょう症に有効です。
・ビスフォスフォネート製剤
骨吸収を抑制することにより骨形成を促し、骨密度を増やす作用があります。
☆骨粗しょう症は、自覚症状が少ない病気です。背中が丸くなる、身長が縮むといった症状も徐々におこるためになかなか気づきません。早期発見、早期治療が重要なのですが、例え早期に発見できても、薬物療法で目に見える形での効果が得られにくいこともあり、薬の服用を忘れたり、自己判断で服用を止めてしまうことも少なくないようです。
骨折により、生活の質が低下するだけでなく、要介護状態や寝たきり状態を招くこともあるので、薬物療法においては、薬の服用を続けることが重要です。
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