体液を補う水“経口補水液”と脱水症・熱中症について
今、脱水状態を改善する方法として、経口補水療法(ORT:Oral Rehydration Therapy)
が注目されています。
経口補水療法は、脱水症状があるとき、塩分などの電解質と糖とを水にバランスよく
配合させた経口補水液(ORS:Oral Rehydration Solution)を、注射や点滴ではなく口から摂取して回復させる方法です。
体液を補うバランス飲料が“経口補水液”
“経口補水液”は、スポーツ飲料に比べると、塩分が多く糖分が少ないため、味覚的にはあまり美味しくありません。ところが、“経口補水液”を実際に飲んで、意外と「美味しい」と感じるときがあります。このとき、実は脱水症が疑われます。
脱水症は、カラダから水分が失われるだけでなく、電解質も同時に失われている状態ですから、“経口補水液”は、飲むことにより不足した体液を補え、購入も薬局や薬店で気軽にでき、インターネットで調べて家庭で作ることもできる、言わば「いのちの水」です。
<参考資料 ※トレンドニュース発信局より>
“経口補水液”を飲み始めるときの心得
“経口補水液”は、医師や薬剤師の指導の下で飲用することが基本です。
量的には、高齢者ですと、体重が50kgの人であれば、体重の1〜2%(0.5s〜1s)が減少した場合に、1日当たり500mlの“経口補水液”を摂取するというのが目安です。
脱水症状に合わせて適宜増減して摂取しましょう。
※飲用するときの注意
@ 脱水症でない人には、美味しく感じられない。
A ゆっくり少しずつ飲むようにする。 (例えば、500mlを1時間程度で)
B 濃度を変えない・凍らせない・他のものと混ぜない。 (飲みやすくするために、氷や砂糖を入れたりするのはダメ!)
C 症状が改善しなければ、輸液(点滴)療法への切り替えが必要ですので、
医療機関を受診する。
D 無理に飲ませない。
熱中症は、どのようにして起こるのでしょうか?
運動や室温の変化などで体温が上昇すると汗が出ます。この発汗によって、体液が不足し脱水症を起こし、その状態で無理を続けると発汗が止まり、体に熱が籠もって熱中症を引き起こします。
熱中症予防の基本は?
熱中症予防の基本は、脱水症を起こしやすい環境の改善などの外的な予防と脱水症に対する防衛体力を補うなどの内的な予防があります。
[外的な予防]
@ 暑さを凌げる服装にする。
A 風通しを良くする。
B 室温、湿度を下げる。
C 無理な節電をしない。
[内的な予防]
@ 無理なダイエットなどで食事や飲み物を制限しない。
A 十分な水分と電解質を補給する。
B 睡眠をしっかり取って休息する。
C 適度な運動で筋力を保ち、汗がかける体質になる。
今年は、例年になく梅雨明けが早く、連日真夏日が続いています。経口補水液の飲用や熱中症予防対策をしっかり取り、元気にこの夏を乗り切りましょう!!
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