スギ花粉症 〜新たな治療法〜
舌下免疫療法
花粉症の中でもスギ花粉症は大多数をしめ、花粉症患者の約90%と言われています。
これは、日本国民のおよそ4人に1人といえます。
毎年1月〜4月のスギ花粉の飛散時期には多くの人がくしゃみ・鼻水・鼻づまり・
目のかゆみ、 その他にも喉のイガイガ感、頭がボーッとするなど鼻や目以外にも症状が現れます。
これらの症状によりQOL(生活の質)の低下が問題になります。
今までの治療法
- 対処法としてスギ花粉(アレルゲン)の回避・除去。
外出時マスク・めがね・つるつるしたコートを着る。
外に洗濯物や布団を干さない、窓を閉める。
帰宅時、洋服や髪についた花粉をよく払い、うがいをする。
- 2日〜最長3週間(通常7日程度)の潜伏期間があり、
その後、高熱、頭痛、筋肉痛、多臓器不全がみられ、
更に喉の痛みや全身衰弱を引き起こします。
それに続いて嘔吐、下痢、発疹といった症状が現れ、
更に進行すると吐血、血性下痢、皮下出血など身体のいろんな部分からの
出血症状がみられることもあります。
減感作療法
- 減感作療法はアレルギーの原因となるアレルゲンを少量から投与することで
体をアレルゲンに慣らしアレルギー症状を和らげる治療法です。
今までは、皮下注射による減感作療法しかありませんでしたが、
2014年10月に
舌下投与による減感作療法治療薬:シダトレンが 鳥居薬品より発売されました。
- 舌下減感作療法:シダトレンについて

★ 自宅での減感作療法が可能になりました。
★ 今までの対症療法とは違い、アレルギー症状が完治し、長期にわたり症状を和らげる事が可能になりました。
★ 治療前に、スギ花粉であることの確定診断が必要です。
★ 治療に3〜5年かかります。 *注射による減感作療法も同様の期間が必要です*
★ アレルゲンがスギ花粉だけという患者様は少ないので全ての患者様に効果が 期待できるわけではありません。
★ 服用方法は舌下に1日1回滴下し、2分間保持した後、飲み込む。
その後5分間は、うがい・飲食を控えます。
★ 主な副作用は口腔内腫脹や舌のピリピリ感です。
★ この治療法はスギ花粉の飛散期には開始できません。
花粉症の季節を快適に過ごすため、セルフケアに努めることは基より、 お近くの耳鼻科など医療機関に相談してみては如何でしょう!
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