亜鉛は身体の様々な機能を維持していくために働いているミネラルです。
亜鉛が不足すると下記のような様々な症状が現れます。
・味がわからない ・食欲がない ・皮膚炎 ・脱毛 ・傷が治りにくい
・元気がない ・口内炎 ・貧血 ・身長の伸びが悪い
全身性疾患(腎不全・透析、肝疾患、糖尿病など)で亜鉛不足をきたした場合、これらの症状が生じやすいと言われています。
また、亜鉛が不足する要因として、下記のものが挙げられます。
・インスタント食品や加工食品の多用 ・アルコールの大量消費 ・無理なダイエット
・タンパク質や脂質の過剰摂取 ・ストレス
亜鉛は、食品を加工する過程で、その多くが失われるため、加工食品に偏った食生活により不足しやすくなると言われています。
日本人の亜鉛の平均摂取量は、推奨量に比べてやや少ないことがわかりました。
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摂取量 |
推奨量 |
男性 |
8mg/日 |
10mg/日 |
女性 |
6mg/日 |
8mg/日 |
妊婦 |
7mg/日 |
10mg/日 |
授乳婦 |
9mg/日 |
11mg/日 |
亜鉛を含む食品例
1回で食べる量 |
亜鉛摂取量 |
牡蠣 60g(5粒) |
7.9mg |
豚レバー 70g(1食分) |
4.8mg |
牛肩ロース(赤肉・生)70g(1食分) |
3.9mg |
牛もも肉(生)70g(1食分) |
2.8mg |
納豆(糸引き)40g(1パック) |
0.8mg |
亜鉛はクエン酸・ビタミンC・動物性たんぱく質と組み合わせて摂取することで、吸収率を高められます。
※クエン酸を多く含む食品
酢・梅干し・キウイ・みかん・なし・レモン・いちごなど酸味のあるもの
※ビタミンCを多く含む食品
トマトやピーマン、かぼちゃなどの野菜、アセロラ柑橘類などの果物類
※動物性たんぱく質を多く含む食品
まぐろ(赤身)、さば、かつおなどの魚類、鶏ささみ、豚ヒレ肉などの肉類、チーズなどの乳製品
亜鉛欠乏の症状が食事等で改善されず、血清亜鉛値が低い場合は、薬物療法が必要になりま
す。亜鉛値は血液検査で調べることができます。
今年の3月に、酢酸亜鉛水和物錠(商品名:ノベルジン錠25mg,50mg)が、国内で初めて
「低亜鉛血症」の適応で効能追加の承認を受けました。
気になることがありましたら、医師・薬剤師に相談してください。
参考:ノーベルファーマ株式会社
低亜鉛.jp
亜鉛を多く含む食品/サプリメント大学
日本人の食事摂取基準(2015年版)(厚生労働省)
国民健康・栄養調査報告(平成27年版)(厚生労働省)
作成:(株)第一薬局 海南駅前