何気なく使っている水…でも安全性は?
私たちの生活に「水」は欠かせません。しかし、普段何気なく使っている水は本当に安全でしょうか?
和歌山県内では井戸水を日常的に使っている家庭も多くあります。井戸水は、夏は冷たく冬は暖かいという魅力がある一方、周辺の環境による汚染や地盤の変化などの影響を受ける恐れがあり、水道水と比べて水質管理が不十分な場合が見受けられます。
また、アパートやマンションの場合、水道水は一度貯水槽を経由して各家庭に送られます。貯水槽内の水質管理はマンションの管理者に委ねられており、必ずしも良好に維持管理されているところばかりではないようです。
定期的な水質検査で安心・安全な飲料水を
もしも汚染された水を使っていると、健康に影響が出る可能性もあります。普段使っている水が安全かどうか調べる方法が水質検査です。水質検査とは水に含まれている化学成分や微生物などを検査し、その水が目的とする基準に適合しているかどうかの判断を行うことです。
飲料水の基本検査項目は以下の11項目です。
検査項目 |
飲料水の水質基準 |
検査の概要 |
一般細菌 |
100個/mL以下 |
正常な水には少なく、汚濁された水ほど多い傾向があります。 |
大腸菌 |
検出されない事 |
し尿による汚染の有無の指標となります。 |
亜硝酸態窒素 |
0.04mg/L以下 |
高濃度になると窒素含有の肥料や排水による汚染の疑いがあります。
亜硝酸態窒素は特に毒性が強いため個別の基準値が設けられています。 |
硝酸態窒素及び
亜硝酸態窒素 |
10mg/L以下 |
塩化物イオン |
200mg/L以下 |
高濃度になると海水の浸透や排水による汚染の疑いがあります。 |
有機物(TOC) |
3mg/L以下 |
水中の炭素量の事で、有機物による汚濁の直接的な指標となります。 |
pH値 |
5.8〜8.6 |
pH7は中性、値が大きいとアルカリ性、小さいと酸性が強くなります。 |
味 |
異常でないこと |
海水や排水の混注、藻類の繁殖等で不快な味を呈することがあります。 |
臭気 |
異常でないこと |
異常な臭いは不快感を与え、水の安全性を失わせるおそれがあります。 |
色度 |
5度以下 |
水の着色の程度を示したもので、水の清濁、汚染の指標となります。 |
濁度 |
2度以下 |
水の濁りの程度を示したもので、水の清濁、汚染の指標となります。 |
毎日使う水だからこそ、安心して使いたいですよね。定期的に水質検査を行い正確な水の状態を知ることが安全確保の第一歩となります。
水質検査は薬局でも受け付けることができます。気になる方はぜひ一度ご相談ください。
参考資料;和歌山県水質保全センター(URL http://wakayama-suiho.or.jp/)
作成:(株)第一薬局 日方